Cohesityは、Cohesity Agent Resilienceを発表しました。このCohesity Data Cloudの新機能は、企業のAIエージェントを支えるインフラを検出・保護・復旧します。
エージェントとその稼働に必要な状態を統合的に可視化した画面。(画像提供:Cohesity)
同社は、5段階のサイバーレジリエンスフレームワーク(データ・ID・アプリケーション・エージェントの保護、あらゆるシナリオでの復旧可能性の確保、サイバー・AI脅威への対処、アプリケーション復旧の訓練、データおよびAIリスク態勢の最適化)をエージェント型ワークフローによって自動化する、Autonomous Cyber Resilienceという構想も示しました。
Cohesityはまた、Cohesity AI Resilience Academyも開始しました。第一弾として、AIシステムが「助言する存在」から「行動する存在」へと変化する中で、組織がリスクを管理できるよう支援する無料コースを提供します。Cohesityは本日、Cohesity Catalystにおいて、この新機能・構想・アカデミーを発表しました。
主なポイント
企業全体において、AIエージェントはデータベースへの照会、ワークフローの更新、特権クレデンシャルの利用などを、人間による一つひとつの確認を経ずに行うケースが増えています。Gartnerの予測によれば、タスク特化型エージェントを組み込んだ企業アプリケーションの割合は、現在の5%未満から2026年までに最大40%に達するとされています。ガバナンスやオブザーバビリティのツールは想定外の挙動を検知できますが、エージェントによってデータやシステムが変更・破損・削除された後にそれらを復元することはできません。Cohesity Agent Resilienceは、この復旧面のギャップを埋めることを目的としています。
第5回目となるCohesity Global Cyber Resilience Reportの最新調査結果も、AIインフラのレジリエンス強化の必要性を改めて裏付けています。56%の組織が、AIエージェントや自動化ワークフローによる意図しない動作の検知・封じ込めに十分な備えができていないと回答しました。同時に、58%がサイバー攻撃後にAIモデルおよび関連データの完全性を検証する能力について、あまり自信がないと答えています。
Cohesityの最高製品責任者であるVasu Murthy氏は次のように述べています。「検知は、AIエージェントが逸脱したことを教えてくれます。しかし、その変更を元に戻すことはできません。Cohesity Agent Resilienceは、エージェント自体とその影響を受けたリソースの両方に対して、的確な復旧経路を提供します。Autonomous Cyber Resilienceという構想が目指すのは、エージェント型ワークフローを活用して、対応・復旧における手作業を減らすことです」
Cohesity Agent Resilience、AIエージェントを支えるインフラを保護
AIエージェントの挙動は、エージェントのメモリ、設定、クレデンシャル、ガードレール、ワークフローなど、複数の要素に依存しています。提供開始時点において、Cohesity Agent Resilienceは、Cohesityの顧客がオンプレミス、クラウド、SaaS環境を横断して機密ワークロードやデータを保護する際にすでに利用しているのと同じスナップショットアーキテクチャ、イミュータブルバックアップ、クリーンルーム復旧の仕組みを用いて、エージェントのメモリと設定を保護します。
Cohesity Agent Resilienceには、2つの中核機能が含まれます。
- エージェントの状態を保護:ポイントインタイム復旧機能によってエージェントのメモリと設定を保護し、メモリ破損、設定ミス、悪意ある活動が発生した後もエージェントを既知の正常な状態へ復元できるよう支援。
- エージェントが管理する対象を保護:エージェントが操作するデータベース、ファイルシステム、その他のサービスを保護し、必要に応じて影響を受けたリソースを的確に復旧可能。
エージェントトポロジーは、各エージェントのメモリストア、連携するアプリケーション、データベース、それを支えるインフラを統合的に可視化します。これにより、エージェント間の依存関係の把握、保護カバレッジの評価、インシデント発生時に信頼できる状態への復旧に必要なリソースの特定が容易になります。
Cognizantのパートナーセールス担当CISグローバルリードであるSrikanth Kuntamukkala氏は次のように述べています。「AIエージェントが事業上重要な業務を担うようになるにつれ、監視にとどまらず、問題が発生した際に確実に復旧できる体制を考える必要があります。エージェントの状態や、そのエージェントが変更した可能性のあるデータを復元できることは、エージェント型アプリケーションを本番環境へ移行する中で、このリスクを管理するより実践的な手段を私たちのチームにもたらすでしょう」
提供開始時点では、Agent ResilienceはAmazon Bedrockと連携します。Microsoft、Googleが提供するものを含む、他のエージェントプラットフォームへの対応も今後のロードマップに含まれています。
Cohesity Agent Resilienceは現在、一部の顧客向けに提供されており、一般提供は年末を目標としています。
自律的なサイバーレジリエンスへの道筋
Cohesityはさらに、エージェント型ワークフローが、同社の5段階サイバーレジリエンスフレームワークの運用をどのように支援できるかについても説明しました。狙いは、手作業で設定するポイントインタイムの計画にとどまらず、データを継続的に検出・保護し、復旧準備状況を検証し、状況の変化に応じて対応・復旧計画を調整する、人間の関与を残しつつも自律的に動くシステムへと移行することです。攻撃者が初期侵害から業務妨害へと移行する際にAIを活用するケースが増える中、手作業によるトリアージや逐次的な承認に頼るレジリエンス計画では、対応が追いつかなくなる可能性があります。
目標設定から自動実行へ
このモデルでは、チームはアプリケーションごとにポリシーを手作業で設定するのではなく、Cohesity Copilotを通じて目標を定義します。例えば管理者は、サイバーインシデント発生時に重要な事業運営を継続するために必要なすべてのアプリケーションとデータが、指定された目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)を満たし、指定された脅威スキャンおよび復旧テストの要件に準拠しなければならない、と指定できるようになります。Cohesity Data Cloudは、それらのワークロードのレジリエンス態勢を評価し、適切な保護ポリシー、脅威スキャン戦略、復旧リハーサル計画を推奨したうえで、実行前に承認を求めてそれらの提案を提示します。
サイバーインシデント発生時には、管理者は自動化された対応・復旧ワークフローを起動し、影響範囲の評価、攻撃者の活動を示す痕跡の特定、調査と復旧を加速するための隔離された復旧環境の準備を行うことができます。
新たに発見された機密データへの自動保護
このモデルへの一歩として、Cohesityは既存機能の強化も発表しました。Cohesity Data Cloud Enterprise EditionおよびCohesity DSPMを利用する顧客は、新たに発見されたものの未保護の機密データについて、保護を自動化できるようになります。Cohesityは機密データを継続的に検出・分類し、その保護状況を評価したうえで、ポリシーに基づいて保護アクションを発動できます。管理者はこれらのワークフローを、直接またはCohesity Copilotを通じて設定・管理できます。
Cohesity RecoveryAgentを基盤に、顧客のAIツールにも対応
Autonomous Cyber Resilienceのモデルは、インシデント対応・復旧の主要な部分をオーケストレーションし、セキュリティチームとITチームが同じ計画のもとで連携できるよう支援するCohesity RecoveryAgentを基盤としています。2026年後半に機能拡張が予定されているCohesity Maestroは、Cohesityの保護・対応・復旧機能を、Claude、ChatGPT、Geminiをはじめとする顧客が選ぶAIツールや、同社の統合管理コンソールであるCohesity Heliosと連携させます。
Cohesityは、Autonomous Cyber Resilienceという構想が商用提供に近づくにつれ、さらなる自動化機能を追加していく計画です。
Murthy氏は次のように述べています。「サイバーレジリエンスは一度きりの評価ではありません。チームはデータを保護し、復旧をテストし、脅威を検知し、対応をリハーサルし、リスク態勢を継続的に改善していく必要があります。エージェント型ワークフローは、そうした定常業務の多くを引き受け、計画を常に最新の状態に保つ助けとなります」
CohesityがAI Resilience Academyを開始
Cohesity AI Resilience Academyは、Cohesity Academy内に新設された学習プログラムです。第一弾コースである「Foundations of AI Resilience with Cohesity」は、単純だが重要な区別から始まります。AIアシスタントは推奨を行うだけですが、AIエージェントは実際に変更を加えることができる、という点です。この無料の自習形式コースは25分から30分程度で完了し、製品の設定方法ではなく、概念と用語に重点を置いています。
- AIエージェントを定義し、AIアシスタントとの違いを説明する。
- AIが助言から行動へと役割を広げる際に生じる追加的なリスクを説明する。
- AIライフサイクルにおける2つのギャップ(エージェントが行動する前のギャップと後のギャップ)を特定する。
- Cohesity Gaia Catalogが上流側のギャップにどう対応するかを、概要レベルで説明する。
- Cohesity Agent Resilienceが下流側のギャップにどう対応するかを、概要レベルで説明する。
Cohesity Gaia CatalogとAgent Resilienceは、Cohesityの広範なアーキテクチャと製品の方向性を示す例として取り上げられています。紹介・提示される機能の一部は、まだ一般提供されていない場合があります。
Catalystの参加者は、イベント終了後のフォローアップで受講用の直接登録リンクを受け取り、すぐにコースを開始できます。このコースは約2週間、参加者限定で提供された後、Cohesity Academyの一般カタログに公開される予定です。
コースを修了した受講者は、「Foundations of AI Resilience with Cohesity」と題したCredlyバッジを取得でき、LinkedInで共有することもできます。このコースは今後もCohesity Academyへの無料の入り口として提供され続けます。Cohesityは今後、より高度なAI Resilience関連コースを有料で提供する可能性もあります。
翻訳元: https://www.helpnetsecurity.com/2026/09/16/cohesity-agent-resilience-capability/