Microsoftの研究者によると、エージェント型AIツールが盗まれた認証情報を使い、下流のテナントを標的にしています。
ハッカーは「Artex」をはじめとするエージェント型AIベースのフレームワークを使い、公開GitHubリポジトリをスキャンして、漏えいした認証情報やAPIキーを探し出しています。Microsoft Threat Intelligenceが木曜日に公開したレポートで明らかにしました。
入手された認証情報は、標的組織への下流攻撃に使われます。研究者は10月28日以降、単一のIPアドレスが、侵害されながらも依然として有効なアプリケーション認証情報を使い、下流のテナントにサインインしていることを確認しました。
あるケースでは、ハッカーが認証情報を盗み、Azure Key VaultやStorage Accountsからデータを持ち出したほか、Azure AIサービスも悪用しました。また研究者は、ユーザーエージェントに埋め込んだシェルコマンドで脆弱性を突く手口や、App Serviceの認証トークンを盗もうとする試みも確認しています。
Microsoftの研究者によると、この脅威活動は、同じIPアドレスを使うキャンペーンと重なっています。このキャンペーンについては、水曜日にTodylが公開した調査が詳述しています。同社のレポートは、Entra IDのシークレットを盗んだハッカーが、複数のマネージドサービスプロバイダー(MSP)のMicrosoft 365およびAzure環境にサインインした経緯を示しました。
今回の脅威活動は、ハッカーがArtexなどのエージェント型AIツールを悪用して攻撃を自動化してきた一連の攻撃の流れに続くものです。Artexは従来、ペネトレーションテストに使われてきたツールです。ペネトレーションテストとは、社内のIT環境に侵入を試み、実際の攻撃で悪用されかねない脆弱性を確認する手法です。
世界規模で標的に
Artexは以前、中国と関係のある攻撃者がConnectWise Cloud Backupを悪用する際に使われました。Storm-0940として追跡されているこの攻撃者は、下流のMicrosoft 365テナントを標的にしていました。
同じ攻撃者は、韓国の銀行や日本の数十社に対する攻撃にも関与したとされています。GitHubリポジトリのスキャンの背後にいるのが誰なのかは、現時点では明らかになっていません。
CrowdStrikeは今週初めにレポートを公開し、世界各地で発生した複数のスパイ攻撃でArtexが支援役を果たした状況を説明しました。10月中旬以降、世界で200を超える組織が標的になっています。
Microsoftの研究者によると、ハッカーは8月以降、さまざまなエージェント型フレームワークを使ってGitHub上のシークレットをスキャンしてきました。クエリでは、標的組織の名前、シークレットを示すキーワード、クラウドサービスに関連するキーワード、ほかのAIサービスプロバイダーに関連するキーワードなどを検索していました。
Microsoftの研究者は、公開リポジトリでシークレットが漏えいしていることを組織が見つけた場合、そのシークレットは侵害されたものとみなすべきだとしています。
翻訳元: https://www.cybersecuritydive.com/news/hackers-artex-github-repositories-exposed-secrets/874007/